郷土館日誌

「マクロの世界in笹部」あと2日です

 

 11月20日より期間延長して約3か月開催してきました「マクロの世界in笹部」が明後日19日(日曜)最終日となります。

 小さなものを大きく写すマクロ撮影。地元笹部にお住いのphotographer釜本雅之さんが、笹部の自然の中の植物や昆虫、朝露の水滴など、ほんの数ミリ~1センチの世界をクローズアップして美しく撮られた写真を59点展示しています。

 釜本さんは日曜ごとに来館されて、それぞれの写真の虫や植物の名前、どんな場所で、どういうタイミングで撮影されたかなど撮影方法や撮影時のエピソードを、ユーモアを交えて分かりやすく話しをしてくださっています。

 明日18日(土曜)と明後日の19日(日曜)の2日間、釜本さんが来館される予定です。楽しいお話も聞けると思います。まだご覧になられていない方はぜひお越しください。

お客さんの感想から

  • ピントや光の当たり方でこんなにも色が違うのかと驚きでした!一瞬のタイミングを逃さない写真、ステキです。
  • 大きな写真になると、さらに詳細に観察できて、見え方が違いました。瞬間を切り取った釜本さんの画像にはいつも癒されます。
  • どの作品にも釜本さんの被写体に向けられた愛情を感じました。とてもとても素敵です。
  • 日頃見過ごしがちな、小さな世界、小さな小さな植物の生命力を感じます。元気が出ました。ありがとうございました。
  • そこに在る私たちの営み(田畑、人、能勢電車)にも優しいまなざしを向けておられて、写真展の空間はやすらぎの場だなと思いました。

ミニチュアのお雛さまを作ろう

 昨日午後、講座「ミニチュアのお雛さまを作ろう」を開催し、定員8名の皆さんが参加されました。

 講師は、現在「小さな和の世界展」で、ミニチュアのお雛さまと懐かしい昭和のお店や街並みを再現したドールハウスを展示されている、アトリエkinoe-neの岸本加代子さんです。郷土館の職員もお手伝いに入りました。

 岸本先生が一人一人に用意された、たくさんの材料が配られて作業開始。

 ちりめんの着物に襦袢を付けて、折って、ボンドをつけて、合わせを作り、そでを胴体につけて、お雛さまの着物を作っていきます。

 粘土を下から押し込んではかまを作り、頭、髪の毛をつけ、つやを出すためニスを塗ります。

 屏風、花、台座を作って、最後に飾りをつけたお雛さまを載せて出来上がりです。

 3時間あまりの時間をかけて、ピンセットと裁ちバサミ、ボンドを使っての、非常に細かい作業でしたが、皆さん集中して取り組まれ、岸本先生も一人一人の出来具合を確認しながら、アドバイスや支援をされていました。

 最後に、完成した素敵なミニチュアのお雛さまを並べて記念写真、皆さん満足そうにしておられました。お家に持って帰られ、ご家族に披露され飾られることと思います。お疲れさまでした。

緑台小学校3年生が社会科の学習で郷土館へ

 昨日は、緑台小学校の3年生の子どもたちが電車と徒歩で郷土館へ来てくれました。社会科で学習している「むかしのくらし」について、大正時代の建物の平安邸や平賀邸、展示などを見学しながら学びます。

 平安邸では、現在開催中のひな人形展で、家にあるひな人形とは違う、大正と昭和初めの大きなひな人形やたくさんの道具類を見たり、

 ミニチュアのお雛さまや昭和の時代のお店が並ぶドールハウスを、虫メガネを手に、驚きながら興味津々で覗き込んでいました。

平安邸に残る長火鉢や一斗枡、かまどの台所の説明を聞いたり、

「なつかしの川西」展で川西のむかしの写真やテレビ、ミシン、黒電話、計算機、こたつなど生活用品や、めんこなどあそび道具を見学しました。

(このテレビは白黒テレビですか?どうやってつけるんですか?)

 平賀邸では、建物や煙突と暖炉などを説明してもらって中を見学しながら、子どもたちはトランプの4つのマーク探しにも燃えていました。

 蓄音機でのレコードの聞き方も教えてもらいました。

 美術館のミューゼレスポアールでは、青木画伯や平通画伯の絵や、写真展「マクロの世界」を見学しました。

 とても盛りだくさんの内容であっという間に時間が過ぎてしまいました。
 説明を聞きながら、熱心にメモを取って学ぶ子どもたちの姿がとても印象的でした。最後は元気よく挨拶してくれました。
 学校にもどって学習したことをまとめて新聞を作るそうです。頑張ってくださいね。また、お家の人と一緒に郷土館へ来てください。

建築士の皆さんが郷土館へ

 先週4日(土曜)兵庫県建築士会、建築士事務所協会阪神支部から40名の皆さんが来館されました。

 建築士の皆さんとあって、大正期の和風建築の平安邸、洋風建築の平賀邸、鉱山資料室などを、建築材や建具、窓ガラス、浴室、蔵、雨樋、タイル、瓦、ステンドグラス、暖炉、建築工法、銅の製錬法など、専門的な視点から熱心に見学され、講師の大学の先生の説明に耳を傾けて質問されていました。

小さな和の世界展 お雛さまと昭和の街並みをミニチュアで

 数年前から、ひな人形展と同時開催している「小さな和の世界展」が明日11日(土曜)から始まります。
 これは、西宮市出身のアトリエkinoe‐neのドールハウス作家 岸本加代子さんと安田隆志さんが制作された作品です。

 ちりめんの着物を着た1,5㎝ほどのミニチュアのたくさんのお雛さまたちや道具類、

そして懐かしい昭和のお店が並ぶ街並みを、本物の12分の1のサイズで再現した和風ドールハウスを展示しています。

 昭和の駄菓子屋や本屋、かばん屋、洋食店などのお店には、樹脂粘土、パン粘土、本革、紙などの材料にアクリル絵の具で色付けされた、非常に精巧に作られた品々が並びます。

 建物の照明も小さな電球を配線でつないでライトアップされています。

 万博のポスターやミニチュアの太陽の塔、お店の看板や品物の名前が一文字変えてあるパロディーも探してみてください。
 これまでなかった作品も展示されています。虫メガネも用意していますので、隅々までじっくりご覧になって、懐かしい昭和の時代にタイムスリップしてお楽しみください。

「なつかしの川西」展が始まります

 「なつかしの川西」展の準備ができました。ふるさと川西はむかしはどんなところだったか、川西の各地の地名の由来や、懐かしいむかしの景観の写真を、現在の写真とともに展示しています。

 また、蔵展示室では、景観の写真とともに、蓄音機やレコードプレーヤー、むかしの計算機やはかり、あんかや回転こたつ、めんこやおもちゃ、黒電話、お札や切手など懐かしい昭和の生活の品々も展示しています。

 また、地元の山下駅や駅前商店街、東谷村役場、東谷小学校、芝居小屋、山下や下財のだんじりなど、むかしの貴重な写真も展示しています。

 2月中頃には、市内の緑台小学校と東谷小学校の3年生が郷土学習で見学に来てくれます。くらしや市の移り変わりについての学習に生かしてもらえたらと思っています。

ひな人形展が始まりました

 

 今日から、恒例のひな人形展が始まりました。郷土館では、2000年に近隣の西尾様から寄贈していただいた大正期と昭和の初めのひな人形を、毎年2月から4月初めにかけて展示しています。
 先日から職員で準備を行ってきました。
 まず蔵からひな壇やたくさんの木の箱に入った人形、道具類を出してきます。

 たくさんの木の板、角材からなるひな壇を組み立てます。

 ひな壇に緋毛氈をかけて、吹き抜けの「源氏枠」をもつ屋台を一番上に載せます。

 そして、箱に入って紙に包まれたたくさんの人形や道具類を慎重に取り出して並べていきました。

 幅4メートル、高さ1.8メートル、奥行き1.3メートルの大きな三段のひな壇の上に、大正期に作られた吹き抜けの「源氏枠」を持つ珍しい内裏びなや、

昭和初期の古今びな、元禄花踊り人形、市松人形など20点の人形と、琴・膳・茶釜、茶棚などの60点の道具類が並べられています。

 歴史の香りが漂う、豪華、絢爛な姿は大正期に建てられた日本家屋の旧平安邸の広い座敷に調和して、とても見応えがあります。ぜひご覧になってください。

雪の日の郷土館

 昨日からの雪で、今朝の郷土館は一面真っ白な銀世界でした。

 通路を歩いていくと雪景色の中に平賀邸や東屋が見えます。

 ミューゼレスポアールへの通路も後ろの城山も真っ白で、青空が見えてきました。

 平安邸の主屋座敷では雪見障子から雪が積もった庭が見えています。

 とっても寒い朝でしたが、静かな、風情のある雪の日の郷土館でした。

須磨張り子展・鉱山図屏風展 明日が最終日 写真展は延長

 12月より開催してきました須磨張り子展、鉱山図屏風展が明日22日(日曜)が最終日となります。写真展「マクロの世界in笹部」は2月19日(日曜)まで延長します。
 須磨張り子展は、神戸市須磨区在住の張り子作家吉岡武徳さんが作られた約780個の張り子、妻のはるこさんが作られた張り子の作り方を物語で表した版画を展示し、新聞にも紹介されました。

 寒い季節ではありますが、イベントや講座に来られた方、張り子に興味を持たれている方、吉岡さんのお知り合いの方、そして子どもたちなど、たくさんの方に見に来ていただきました。

お客さんの感想から

  • ひとつひとつ顔が違う、とても可愛いい張り子がたくさんあってほしくなりました
  • 色々な種類の素朴な張り子に本当にほっこりします。吉岡さんの温かみを感じます
  • 干支とオーケストラの張り子が色鮮やかで良かったです
  • 版画の物語を見て、張り子を作るのはとても手間がかかるのが分かりました
  • 素朴なところ、形、色など日本の昔の飾り物を思い起こさせてくれる、ぬくもりのある、すべて手作業で作られている張り子に心がほっこりしました

和菓子作り体験教室

 昨日20日(金曜)午後、和菓子作り体験教室を開催し、定員12名の皆さんが参加されました。申込初日の午前中に定員を上回ってしまう人気の講座です。

 講師は創立140年の老舗「いながわ本舗 上政」(能勢電鉄山下駅前にお店があります)の社長の上野和信さんです。

 今年も、コロナ対策で上野さんが一人一人の材料や道具を個人用に分けられ、4種類の和菓子の作り方を一つ一つ見本を示しながら説明され、茶巾絞りや木型を使って一緒に作っていきました。

 皆さん3人グループに分かれ、初対面の方がほとんどでしたが、和気あいあいと楽しく取り組まれていました。

 あんことピンク、黄色、白の煉り切りを組み合わせて、「紅梅」「寒牡丹」「寒椿」「雪餅」の4種類の和菓子を作られ、出来具合に満足されているようでした。

 最後には質問の時間があり、上野さんから上政の歴史や和菓子作りの工夫、苦労話など、お店では聞けない色々なお話も聞けました。
 寒い日々が続きますが、冬の季節の和菓子作りに笑顔でホットな楽しい時間を過ごしていただけたのではと思います。