2024年1月の記事一覧

小屋組みの耐震工事

 平安邸の主屋の大きな屋根を構成する小屋組みでは耐震工事が続けられています。

 11月から床板が1枚1枚取り外され、

2階の床組みに柱と梁とを角材で補強して金具の耐震リングを取り付けられてきました。

 そして、12月からは床板を水平にするために、床板を支える梁一本一本の上部に厚さの違う調整材を留め付け、

その上に、分厚い構造用合板が一枚一枚が留め付けられて計約60枚で補強され、床がとても安定するようになっています。

 角材を組み合わせた新しい点検口も6か所作られています。

 また、屋根が上層・下層に分かれて軒先が長くなる大きな家屋に見られる桔木(はねぎ)が4か所あります。軒先が垂れ下がらないように、それぞれ桔木とそれをおさえる桔木おさえが取り付けられています。

 梁や桔木に使われている丸太など自然の材料を相手に、水平を保つための調整材や点検口の下地の角材、そして構造用合板を留め付けていく作業は、とても時間と手間がかかる大変な作業です。

 今後は、留め付けられた構造用合板の上に、取り外された板を同じ場所に再度取り付けて復元していくことになります。

本年もよろしくお願いいたします

 新しい年2024(令和6)年が始まりました。現在、旧平安邸が耐震補強改修工事で休館中ですが、旧平賀邸とミューゼレスポアアールは土曜、日曜、祝日は無料開放しています。

 郷土館は自然に囲まれ、冬の雪景色、春の梅や桜、ハナミズキ、初夏の新緑、花壇のバラやハーブなど、季節に応じて様々な風景が見られます。大正時代の近代建築の洋館平賀邸や川西ゆかりの青木大乗画伯や平通武男画伯の絵画を鑑賞することができ、スケッチや写真撮影もできます。

 今年の9~10月頃には工事も終了し平安邸を新たに開館してイベントや講座も随時開催していく予定です。本年も郷土館をよろしくお願いいたします。