2021年10月の記事一覧

講座 伝統芸能「能」と「能面」の世界

 今日は、講座『伝統芸能「能」と「能面」の世界』を、旧平安家住宅の主屋座敷にて開催しました。

 現在能面展に出展されている水越保治さん、観世流能楽師シテ方師範 宮下昌子さん、同じく準職分の赤井きよ子さんを講師にお迎えしました。

 宮下さんや赤井さんは、皆さんと一緒に謡曲「高砂」を謡われたり、仕舞のすり足や扇の使い方など説明されながら、3人の生徒さんとともに一人ずつ謡曲を舞われました。

 水越さんからは、制作された能面を見ながら、能面の特徴やその特徴を表す彩色の仕方などについての話がありました。

 今日初めて能の謡曲を聞き、謡い、仕舞を見られたり、能面の話を聞かれた方もおられたと思います。大正時代に建てられた和風の旧平安家住宅で、日本の伝統芸能「能」について知り、学ぶ機会をもつことができました。

秋の郷土館を描く

 21日(木曜)22日(金曜)の2日間、講座「秋の郷土館を描く」を開催しました。講師は、現在絵画展「彩りの道程」に出展していただいている洋画家の塚本龍先生です。
 初めに、アトリエ平通で塚本先生から絵の構図の大切さや透視図法についてお話がありました。

 その後、皆さんは旧平安邸や旧平賀邸、門、桜の木の落葉やススキなど、それぞれ描く対象を決めてデッサンにとりかかられ、2日目には彩色を始められました。

 塚本先生は、皆さん一人一人の場所を何度も回りながら熱心に助言をされ、最後には東屋に集まって講評をしていただきました。

 2日間では仕上がらないので午後も残られたり、引き続き郷土館に来られて絵画を仕上げていただくことになっています。
 完成した皆さんの絵画は、11月2日(火曜)午後~14日(日曜)まで、ミューゼレスポアール1階展示室にて展示します。来館された折には、描かれた「秋の郷土館」をぜひご覧ください。
 郷土館は平賀邸前の東屋や中庭で昼食もとれ、これまでにも団体で一日や半日スケッチに来られています。秋の郷土館を描きにお越しになってください。

塚本龍絵画展 「彩りの道程」24日まで

 9月11日から始まった洋画家の塚本龍さんの絵画展「彩りの道程」が、いよいよ24日(日曜)までとなりました(予定の23日から1日延長しました)。
 たくさんの方が塚本さんの絵を見るために来館され、郷土館のすぐ近くの笹部の刈り田を描かれた「大地」4部作や能勢町ときわ台や吉川の落葉を描かれた「桜葉」「落葉ただよう」など素晴らしい作品の数々に見入っておられます。

皆さんの感想から

  • すごい迫力でびっくり。まるで写真みたいです。近所の景色がこんなにカッコいいなんて。嬉しいです。
  • 先生の素晴らしい絵を何度観てもみあきない底の深さが有り、胸が熱くなる思いです。
  • 水彩とは思えない立体感に驚きました。
  • “晩秋”が色豊かで美しくいやされます。
  • 違う場所に行ってその場所の空気を吸っているような気分になりました。たまたま通りすがりでしたが、拝見できて良かったです。
  • こんな細やかで写実的で、かつ迫力に満ちた画家さんがいらしたとは驚きました。えんぴつ画を学び始めた所なので、とても勉強になりました。

童謡を歌う会が再開しました 参加者を募集しています

 昨年から中止になっていました「童謡を歌う会」が今日から再開しました。午前10時から、アトリエ平通で窓を開けて換気を行い、マスクをつけながらですが、尾市先生のご指導のもと、皆さんで懐かしい童謡を楽しく歌われました。コロナ禍で、長い間できなかった童謡を歌う会が再開できて本当に良かったです。
 心の歌童謡を声楽家 尾市雅子先生と一緒に歌いませんか。世代を越えて楽しく歌い継ぎ、心の交流の場にしていきましょう。参加を希望される方は、郷土館までお問い合わせください。
場所
 川西市郷土館
開催日
 毎月第3水曜日10:00~11:30(注)都合により変更の場合があります。
参加費
 1回500円(入館料含む)(注)東日本・熊本大震災救援募金に参加費の一部を寄付いたします。
マスク着用へのご協力をお願いします。

能面展が始まります

 あさって16日(土曜)より、旧平安家住宅の蔵展示室で、水越保治能面展「こころを観る かたちを写す」が始まります。
 ユネスコ無形文化遺産に指定された日本の伝統芸能の「能」。能面作家の水越保治さんが制作された12種類の能面を展示します。

 それぞれの能面の特徴や能面が使われる曲の紹介、能面の制作のようすを資料や映像で紹介しています。また、あまり知らない方にも能や能の楽しみ方を、できるだけ分かりやすく解説した資料も展示しています。

 水越さんが30年以上にわたって、たくさんの時間をかけて作り続けてこられた能面。人の心の中にもつ様々な表情を表現しています。
水越さんは、「12の能面は男性6面、女性6面となっています。それぞれの能面の説明文にある人の性格を、実物の能面をじっくり見ながら感じてみてください」とおっしゃっています。

生活マナー教室

 今日は、旧平安家住宅主屋座敷において、小笠原流礼法関西支部の十河菱眞先生を講師に、講座「生活マナー教室」を開催しました。
 十河先生から、最初に小笠原流礼法の「こころとかたち」、和室・洋室の上座・下座、訪問時のマナーについてのお話がありました。

 続いて、風呂敷の包み方について、平包みやいろいろな包み方の見本を見せながら説明され、参加された皆さんも感心されていました。

 そして、皆さんも実際に風呂敷を使って包み方を経験されました。また、慶事と弔事の違いに応じた懐紙の折り方の説明もあり、実技も行いました。

 ほかにも、玄関でのマナー、茶菓の出し方、いただき方など、様々な場面でのきちんとした礼法をお話されました。

 十河先生には、普段の生活で戸惑うことが多いことを、分かりやすく例を示しながら、実技を交えて教えていただき、皆さんも満足されていたように思います。礼法の基本は「うやまいの心」「思いやりの心」「慎む心」。十河先生の言葉がとても心に残りました。

特別企画展Ⅰ「創」最終日

 9月18日(土曜)から開催していた秋の特別企画展Ⅰ「創」が最終日を迎えました。朝10時から午後4時半まで90名近いたくさんのお客さんが来館されました。4人の作家の皆さんも来られて説明や質問に答えられました。

 旧平安邸の主屋の広い座敷に、かがり松細工やあんどんの温かい、幻想的な灯りが照らし出されます。

 杉の木で精巧に作られた名刹の木製建築模型、蔵展示室には手作りのぬくもりのある創作人形。

 作家の皆さんに素晴らしい作品を提供していただいて、旧平安邸に和みの世界が創り出されました。
 お客さんからは

  • 力作ばかりで素晴らしくて感動しました
  • 目の保養、心の癒しになりました
  • 風情のある建物での展示がとても良かったです
  • 丁寧なもの作りは人の心を動かすのだなと感心しました

など、たくさんの好評をいただきました。ありがとうございました。
 
 秋の特別企画展Ⅱ「懐かしい昭和の風景~わたべみちこ創作人形展」「和の世界~松尾洋湖おし絵展」は11月13日(土曜)~12月5日(日曜)に開催します。ご期待ください。

朗読の会

 今日は、郷土館講座「朗読の会」が午後1時半より行われ、定員の20名の方が参加されました。

 朗読者の藤田伊津子さんが「朗読の楽しさ」そして「美しい調べ」を分かち合い、「日本語の豊かさ」と「その響きの確かさ」が癒しになることを願われて、4つの作品を朗読されました。

 「羅生門」(芥川龍之介作)、「ねずみ花火」「お辞儀」(向田邦子作「父の詫び状」から)、絵本「会いたくて会いたくて」(室井滋作、長谷川義史絵)。藤田さんの朗読を聞いていると、場面場面の情景や、人の表情や動きが目に浮かんできて、作家の思いがとても伝わってきました。すばらしい朗読に、参加された方も感動されたのではないでしょうか。

 来年度は穏やかな日常が戻り、人数制限なくたくさんの方に聴いていただきたいと思います。

大好評! 阪神地域オープンミュージアム

 今日は「阪神地域オープンミュージアム 無料開放デー」の日でした。朝10時から午後4時まで、次々に135名ものたくさんの方が来館されました。市内だけでなく、近隣市町、神戸・大阪・京都方面など遠方からもお越しくださいました。

 現在開催している特別企画展「創~旧平安邸に創り出す和みの世界」では、4人の作家さんの手作りの創作物を見ていただきました。作家の皆さんもお越しになって、たくさんの方に丁寧に説明されたり、質問に答えていただいて、お客さんも喜ばれていました。

灯り展~かがり松細工とあんどん

日本の名刹展~木製建築模型

蔵展示室では、創作人形展

 お客様からは

  • 立派な建築物や展示物が見学できて良かったです。感動しました。
  • いろいろな作品にふれて心が豊かになりました。いやされました。
  • 以前も来ましたが、今回は美しく感動しました。
  • 広くて見どころがたくさんあり、面白い。

など多くの感想を寄せていただき、とても好評でした。
 
 郷土館は、広い敷地に大正期の和風建築の旧平安邸や洋風建築の旧平賀邸、美術館ミューゼレスポアールでは川西ゆかりの青木大乗画伯や平通武雄画伯の絵画、そして現在は洋画家塚本龍さんの絵画展「彩りの道程」が開催され、見どころがたくさんあります。
 特別企画展は10月10日(日曜)までです。ぜひお越しください。