2024年2月の記事一覧

旧平賀邸に昭和初期製のラジオが寄贈されました

 旧平賀邸を建てられた平賀義美氏が所蔵されていた昭和初期製のラジオを、ご親族の方から寄贈していただきました。

 

 ラジオは、当時の大阪変圧器株式会社で製作されたヘルメスラジオで、1932~33年頃、約90年前に製作されたものです。本体とスピーカーが一体化した「ミゼット型」と呼ばれ、天部が丸くなっています。サイズは縦40.5センチ、横31センチ、奥行24.5センチで大きく感じられます。

 旧平賀邸が建てられたのが1918(大正8)年。平賀義美氏がこのラジオを昭和初期に購入されて、自宅で使用されていたものと思われます。木製のレトロな雰囲気のラジオは平賀邸にとてもよく合っています。
 棚の上にはステンドグラスがあり、背景はイギリスの「モダンデザインの父」といわれるウィリアム・モリスの壁紙です。来館された折は、書斎の棚に展示していますので、ぜひご覧ください。

平賀邸の前の梅の花が満開です

 旧平賀邸の前の梅の花が美しく咲いています。

 大正時代に建てられ、映画やドラマのロケ地にもなっている、美しい景観の落ち着いた佇まいの旧平賀邸。

 土曜、日曜、祝日は無料開放していますのでお立ち寄りください。

離れ・蔵の屋根工事

離れの建物や蔵の屋根の工事が続けられています。

離れの屋根は、野垂木に同寸の角材を取り付けて補強を行い、母屋に調整材を入れてむくり屋根(傾斜が上に凸状に湾曲している屋根)を復元しています。 

 

野垂木の上に構造用合板が1枚1枚取り付けられて補強されています。

その上に瓦桟が取り付けられて、新しい美しい淡路土の古代いぶし瓦で葺かれていきます。

 また、離れの北にある西蔵や西納屋、乾蔵、北蔵の下屋根の古い瓦とその下の土を取り除いていく大変な作業も行われました。

 

その上に新しい構造用合板と瓦桟が取り付けられて、

新しい瓦が葺かれていっています。

 

長年の風雨で剥がれていた蔵の土壁の漆喰が落とされて、新しい漆喰で補修されることになっています。

東谷小学校3年生「郷土館に行こう」

 先日の15日木曜日の午後、地域の東谷小学校3年生の子どもたちが社会科学習で郷土館に来てくれました。

 あいにくの雨になり傘をさしながらでしたが、事前に郷土館について学習してきた冊子を手に持って、3クラスに分かれて順に見学していきました。

 平賀邸では、洋館の特徴を聞いて見学しながら、自分たちの家との違いを考えたり、お楽しみのトランプの4つのマークも探しました。

 鉱山資料室では、むかしの銅の製錬の仕方やふいごの使い方、製錬時に出る鉱滓(からみ)の話を聞いたり、

現在の工事中で分かった、屋根の銅板の裏の酸化していない銅の輝きにはびっくりしていました。

 ミューゼレスポアールでは、青木大乗画伯や平通武男画伯の話を聞いて、絵画を見学しながら自分のお気に入りの絵を決めていました。

 今年は、工事のため平安邸の中や毎年開催しているひな人形展、昭和レトロ展などを見てもらうことはできませんでした。10~11月になったら新しく開館しますので、ぜひ見に来てくださいね。

主屋小屋組みの床板復元 離れの屋根の工事

 昨年から続けられている平安邸主屋の小屋組みの耐震補強工事で、床に新しく留めつけられた構造用合板の上に、元からあった古い床板が留め付けられて,います。

 外されていた古い床板は全部で約180枚。元の位置に戻せるように1枚ずつ印・番号が付けられており、順に留め付けられています。構造用合板の上に、また桔木や点検口の部分に合うように、床板の長さ厚さを調整しながら丁寧に復元されています。

 また、主屋座敷の床下の柱や地固めには100個あまりの金具の耐震リングが取り付けられています。

主屋座敷1階の様子

  離れの屋根の工事では、新しく瓦拭きするための準備が進められています。

 小屋組みの梁や垂木を角材で補強したり、

元の屋根の野地板に使われていた漆喰が剥がれないように、留め板が取り付けられました。

 小屋組みの中をよく見ると、天井を吊り上げるための竹がたくさん取り付けられており、

瓦の下に敷かれていた杉皮が外されて保管されています。

  屋根の梁や垂木が補強された後に、合板の野地板が付けられ、新しい瓦が取り付けられることになっています。