「いっせーのーでー」
元気のいい掛け声が聞こえてきます。4年生が運動場で大なわとびをしています。6人くらいのグループに分かれて、なわを回す以外の人が一斉に何回跳ぶかを競う「大なわとび」と、回っているなわを連続してすり抜け、何人連続して跳べるかを競う「八の字とび」をしています。
今日が「大なわとび」2回目の授業です。「いっせーのーでー」と、どのグループからも掛け声はしますが、一つのグループを除いて数を数える声がなかなか聞こえてきません。どこに原因があるのでしょう。跳ぶタイミングが悪いんじゃないかと話し合っているグループもあれば、回し方じゃないかと、少々険悪なムードに陥っているグループもあります。しかし、しばらく見ていると、どの位置で跳べば引っ掛かりにくいだとか、なわを回している人がよく見えるように中央で向き合う方向を変えようとか、ひざを使って大きく回そうとか、工夫を出し合うようになりました。そう、そう、その調子。失敗してもいいからあれこれアイデアを出し合ってチャレンジすることに値打ちがあります。
それともう一つ、コツがあります。
私が小学生だった昭和40,50年代、「大なわとび」「八の字とび」は私の通っていた学校では大人気でした。これができないと遊びの和の中に入れないので、苦手な私にとっては大問題でした。「大なわとび」をすれば誰よりも先に引っかかる。「八の字とび」をすれば、縄がぐるぐる回る速度に合わせて体は前後に行ったり来たりするけれど、なわに向かって飛び込むことができないのです。そんな姿を見かねてか、上級生が背中を押して(今思うと、突き飛ばされたという表現の方が正しいかもしれません)、なわに入るタイミングを教えてくれました。何が起こったのかよくわかりませんでしたが、なわは回ったままで、周りのみんなが喜んでくれたことを今でも覚えています。もちろん、その一回で跳べるようになったわけではありません。何度も何度も背中を押されて飛んでいるうちにタイミングが分かるようになり、どんな方向からでもなわの中に入ったり出たりすることができるようになりました。(今はできませんよ。)ただやみくもにやっても上手くなるわけではありませんが、時には、理屈をあれこれ考えるよりも先に、体で覚えることも上達への道なのではないかと思います。4年生には、あきらめずに力を合わせてがんばれとエールを送りたいと思います。
今日の給食
牛乳 白飯
八宝菜
わかさぎの南蛮漬け
冷凍ぶどう