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2018/10/31

明峰中学校区道徳・人権教育研修会

| by 校長
 本日5校時、明峰中学校区道徳・人権教育研修会を行い、明峰小学校の先生方に全クラスの道徳の授業を公開し、授業後の分科会で研究協議を行いました。この研修会は毎年市内の各中学校区で行っており、幼小中の教員が道徳・人権教育の取り組みや授業実践について交流し、同じ校区の子どもたちに豊かな心や正しい判断力、実践力を育てていくために共通認識をもって取り組んでいくことを目的としています。
 今日の道徳の授業は、全学年が「遵法精神・公徳心」を主題に取り組みました。1年生は「仏の銀蔵」。生活に苦しむ村人に金を貸して取り立て怖れられている高利貸しの銀蔵が、証文綴りを失い、取り立てができなくなって苦しむことになったところ、村人が証文もないのに借金を返し始める。銀蔵に「なぜ」と聞かれ「お天道様が見てござる」と答えた村人に、「そうかお天道様か」と考え続ける銀蔵。銀蔵の心がどうして変わっていったのか考える授業です。
 
 2年生は「守りたいものは」。地震で悲惨な被害が出ている外国の被災地で、医師カルロスが、別の救護所から生理食塩液を分けてほしいと頼みに来た者に薬品管理責任者として断り渡さなかったことと、今度は自分の救護所でぜんそく発作に苦しむ患者の命を救うために吸入薬がほしいと色々な所に頼むが断られ、一人の医師の「私の責任で」という決断で吸入薬を分けてもらい、命が救われたことの二つの事例から、カルロスがどのように考え、どんな思いで行動していったのかを考える授業です。
 
 3年生は「招集通知ーあなたが裁判員になるときー」は中学生の恵美が見た不思議な夢の話。社会人になり童話などの編集をしている自分に突然裁判員の招集通知が来て戸惑う恵美に、「国民の権利と義務」を語る元担任教師、同情して断ることを勧める親友、競争相手の恵美の仕事を奪うために勧める後輩、そして社会のために喜んで引き受けようとする同級生が次々と現れ、考え込んでしまう恵美が、どのような思いで決断していったのかを考える授業でした。
 
 教師も、学年で指導案を作成し授業展開を協議して、生徒たちが分かりやすいように掲示物を準備したり、グループ討議も入れて意見が出やすい雰囲気をつくりながら授業を行いました。生徒も自分の意見を発表したり、仲間と話し合って考えたりと前向きに取り組んでいました。
 授業の後は、学年ごとに分かれた分科会で、小中の教師が授業の反省や道徳の授業づくりについて意見交流を行いました。その後、小中ともに夏季研修で指導いただいている元兵庫県人権教育研究協議会会長の有正省三先生に、今日の授業の指導案や授業展開の仕方、意見を引き出し考えを深める中心発問、子どもの思考をまとめる板書などについて指導助言をいただき、有意義な研修を行うことができました。小中ともに学んだことをこれからの実践に活かしていきたいと思います。
 
 
※長々と授業の内容まで紹介をしましたが、本校がどのような道徳の授業に取り組み、子どもたちがどのようなことを学んでいるか、またどのような研修に取り組んでいるかを知っていただきたいと思い、掲載しました。
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