中学校にプロの方を招聘して授業をしていただく「アウトリーチ」というものがあります。本年度、多田中では音楽科の合唱の出前授業をしていただいております。本日、3年6組で行われました。授業の最初にプロの方の歌唱を聴きました。声楽家の方の生の歌声、声量の大きさ、深さ、広がり、余韻、すべてに生徒たちは聴き入っていました。「体を楽器にして歌う」という言葉が印象に残りました。合唱コンクールを前にこうした授業が受けられることはとても幸せです。
「本物から学ぶ」ことは大切なことです。IT技術の日進月歩、AI(人工知能)による多くのことの自動化、それが現代です。実体験を踏まえなくとも仮想体験で済まされることはどんどん増えていきます。体験の効率化です。体験した、経験したつもりになっていくということです。決して本物ではありません。「人間は本当のものが分からないと、本当ではないものを本当のものにしようとする」と聞いたことがあります。ある人は「見えないところが本物にならないと、見えるところは本物にならない」と見せかけの本物に警鐘を鳴らされています。キュウリはキュウリ、トマトはトマト、トマトをメロンに見せようとするから偽物になるのです。
「あなた自身は ほんものですか」