3年数学科の公開授業が7組で行われました。単元は「三平方の定理」です。ピタゴラスが床のタイル模様を見て発見したと言われています。生徒たちは、その模様がどんな形や模様に見えるか、授業がスタートします。なかなかピタゴラスが見つけ出した形は出てきません。やはり、天才はわれわれ凡人?とは物事を見る視点が違うようです。その後、パズルの組み合わせや数式を用いてピタゴラスの定理を導き出します。
学校で学ぶ知識はその多くのものがすでに過去から存在し続けてきたもの、既存のものです。それを知ること、記憶することで自らの知識としていることがほとんどです。物事は結果を後になって知ることは容易いことですが、どんな過程を経て、どうやってそうなったのか、なぜなのかを考えて得たものは、単に結果を知ることよりも深く、長く自分の中に留まります。その意味で「なぜ」を考える授業はとても大切です。
小さい頃、見るもの、聞くもの、感じるものに「なぜ」「どうして」を連発していた子どもたちが年齢を重ねるたびに「なぜ」を言わなくなったのは「なぜ」でしょう。川崎 洋さんの「なぜ」という詩を紹介します。
なぜ 風は
新しい割ばしのように かおるのだろう
なぜ 鳥は
空を滑れるのだろう
なぜ 夏蜜柑は酸っぱいのだろう
なぜ 海は
色を変えるのだろう
なぜ たった一人の人を愛するようになるのだろう
なぜ 涙は嬉しいときにも出るのだろう
なぜ フリュートはあんなに遠くまでひびくのだろう
なぜ 人はけわしい顔をするのだろう
なぜ ギターの弦は5本でなく7本でなく6本なのだろう
なぜ
なぜ
なぜ
そして 人は なぜ
いつの頃からか
なぜ
を言わなくなるのだろう