コロナ禍では、声を出したり、リコーダーを使ったりする学習が制限されてきました。
そんな中、当時の多田東小学校教員団が知恵を振り絞り、考えた学習教材は、
『ウクレレがあるじゃないか!』
でした。
声を出すことなく、電源も必要としない楽器『ウクレレ』は、リコーダーが苦手
だった子どもたちと音楽の指導が十分できなかった音楽専科の心を鷲掴み。
簡単なコードを覚えて、「日曜日の使者」などを全員で演奏していました。
あれから3年の時が流れて、令和5年の夏休みのある日。
暑さも酷く、冷房も効きにくい教室で、教師たちは、2学期の準備や運動会の
打ち合わせやダンスの振り付けをしています。
ふとウクレレのことを思い出し、音楽室を覗くと、忘れ去られたようにウクレレたちが
横倒しになっています。
コロナの蔓延が収束に向かい、教育活動に全力を注げる今だからこそ、私たちを手に
して欲しい!とウクレレたちの悲痛な叫びが聞こえてきたかは、わかりませんが…
真夏の教室で
『音楽実技研修会:ウクレレとギターで、ハッピーバースデーの曲を弾こう』
の研修会が行われました。
ギター演奏が得意な教師たちが中心となり、ウクレレとギターを若手教員を
みっちり指導。ふと見ると、外国語指導のアメリカ人の先生も参加しているでは
ありませんか。
最後は、2学期から稼動する電子黒板にウクレレの動画を流し、全員でセッション。
難しい「ルージュの伝言」という曲や「日曜日の使者」にも挑戦。
目標の「ハッピーバースデー」が、譜面も見なくても、いつの間に弾けるように
なった自分に感動する若者たち。
暑い教室で、熱く学び合う教師の姿が見られました。
2学期、子どもたちの誕生日に披露してくれると思いますよ。