4年2組の5校時は理科。ずいぶん前から取り組んでいたように思える、電気稼働の自動車のキットがいよいよ完成間近。どの児童も説明書を横目で睨みつつ、キットと悪戦苦闘の様子です。あちこちから聞こえてくる「できた!」「うわ~っ!動いた!!」という声が、未完成の児童の気持ちを逸らせます。
「できた人はまだの人のを手伝ってあげてね。」という担任の先生の声に、さっそく何人かがお手伝いに移動します。人にはどうしても得手不得手があるようで、説明書をざっと読んだだけでサクサク作っていく児童もいれば、全体のイメージがつかみにくいのか、小さな部品を片手に首をひねっている児童もいます。
「あれ~?反対向きに走ってるで~。」と悩んでいる児童には、「それ、電池が反対向きやからやで。」と鋭い回答が…。そう、それがこの単元「電気のはたらき」の授業につながっていきます。「モーターの回る向きは、何によって変わるのだろうか。」という実験のテーマにつながるこのキット作り。次には「モーターをもっと速く回すには、どうしたらよいのだろうか。」という問題につながっていきます。
考えてみれば、電気という概念もなかなか感覚的にはわかりにくい部分があります。モーターの動きを通じて電気の流れを知っていく、具体から抽象につながっていく中学年の学習のおもしろさ・難しさがここにあるように思います。
どこがどうなってそうなるのか…、でも今はどの子どもたちもキットの車を完成させようと、その作業に集中しています。みんなで協力して、全員のキットが完成するのももうすぐです。