5歳児のクラスのある日の様子です。
段ボール1枚をめぐり、こんな声が上がりました。
「これで家作ろう」
「でも、29人もいるから、これじゃあ全員入れへんで」
「ほんまやな。じゃあ、(段ボールに)なんかつなげる?」
「これ(布)はどう?」
「いいやん!」
「みんなが入っても蒸し暑くならないように、広くしよう」
「広くして、(布を)浮かしたらええねん」
「そうやな」
みんなが入れる家を作りたいという思いから、子ども達が色々な考えを出し合う姿につながりました。
その後、
「布、足りへん」
「もらいに行こう!」
と、職員室の用務員さんのところまで向かいました。

「どれぐらいの布がいるの?」
「もっと大きいやつ」
「これは?」
「それぐらいかな」
「ありがとうございました」
身振り手振りで伝えようとする様子がありました。
次に行くときには、欲しい布の大きさを両手やメジャーで測って伝えに行っていました。
誰かに伝えるには、ちゃんと大きさがわかっていないといけないと気付いたのでしょうね。

子ども達は、自分達の思い描くことのために、色々な方法を考え、伝えようとしたり、友達と力を合わせたりすることが、感じられました。
遊びはまだ続いています。

うまくいかなかったりもしますが、一つ一つの過程が大事だなと思います。
幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿から見ると、“協同性“”言葉による伝え合い“”数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚“が育ちつつあると感じます。
多田保育所の玄関には、各クラスのドキュメンテーションとともに、育ちつつある10の姿についても担任が書いていますので、更新を楽しみにしてご覧ください。
