さみしい夏休みのプールです。グリーンティーのような色をしています。緑色をしているということは、植物プランクトンが生きているはずです。その植物プランクトンを食べる動物プランクトンやさらにそれを食べる生き物が生きているはずです。1学期には2年生が教室前でその生き物を飼育していました。ちょっとのぞいてみることにしました。
するといました。オタマジャクシもいますが、そうではないものがしっかりと生きていました。プールというよりも里池です。例えば、
外れたプールのみぞぶた上でくつろいでいます。ちょっと捕まえて観察です。
前足の根元の太さといい、ちっとつぶらな瞳と大きな背中。これは見覚えがあります。『コオイムシ』のようです。この名前、メスがオスの背中に卵を産み付けるところからきています。田んぼでよく見ることができる虫です。でも背中に卵がないので、オスかメスかそれはわかりません。
さらによく見るとプールの底の方から勢いよく上がってくる小さなものがいました。小さくて素早い動きからオタマジャクシではなさそうです。
写真で拡大してみます。
宇宙船のような姿と背中の模様、水中で足を横に広げて泳ぐ姿、これも見覚えがあります。『ハイイロゲンゴロウ』でしょう。真冬のプールが凍ってもその中で生きている強い生き物でした。
静かなプールの中で様々な生き物のドラマがありそうです。プールと見るか、池とみるか、難しいところです。
ちょっとおまけですが・・
こんな死がいもプールの中に浮かんでいました。街中ではまず見ることのない『タマムシ』です。死んでもきれいな光沢のある虫です。
これはこれですごいのですが、奈良の法隆寺にこの羽をはりつけた国宝があるのです。玉虫厨子(たまむしのずし)で調べてみてください。生き物と歴史がつながるかもしれません。
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