「大変！トマトを食べられた！」と5歳児たちが朝からすごい勢いで職員室に知らせに来ました。「誰に食べられたのかな？」と尋ねると「ハエに食べられた！」と言っていた子ども達でしたが、しばらくするとまた大勢が職員室にやってきて「ハエじゃなくて鳥が食べた！」と目を丸くして口々に興奮した様子で話してくれました。タイミングよく鳥が食べる様子を複数の子どもが見たそうです。
　
「また鳥が来るんと違う？」「狙っているかもね」などと言いながら子ども達は周辺を見渡していました。「鳥からトマトを守るにはどうしたらいいのかな」ということになり、クラスの問題として考えることになりました。
　　
偶然、ご近所で大事なブラックベリーを鳥から守っているお宅があり、お昼前に見せていただきました。「大事なブラックベリーを食べられないためには、（ブルーの）ネットを掛けているんだよ」と丁寧にお話をいただき、子ども達も真剣に話を聞いていました。


早速園に戻り、用務員さんに「ネットありますか？」「どれくらいの大きさ？」「こーんなに大きいのがいいな」など話し、倉庫から出してもらいました。

そこから皆で力を合わせながらネットを広げ（広げるだけでも子ども達にとっては大変！）「どうやって（ネットを）つける？」と考え、しばらくいろいろな方法を試していましたが、「掛けるねん」ということを一人の子が思いつき、ひもや棒を使ってネットをくくりつけることになりました。

↑「ネットを掛けるまで鳥に食べられないようにトマトを守っておくわ」という子もいました。

結果、トマトだけでなく、トウモロコシやナスビも鳥に狙われるかも？！ということになり、ネットを張り巡らしました。「上がまだ開いてるし、後ろも全部（ネット）したい」ということでしたが、あいにくネットが足らず今日はここまで。明日は大事なトマトが食べられていないか・・・楽しみです。

「大切に育てている野菜が大変なことになっている！」という心の動きを、クラスの問題として自然に共有し、「自分達で何とかしなくては」といろいろなものを突き動かす力を感じました。きっと深い学びへとつながる経験になっていると信じています。