一学期が終わります。終わりだからこそ、始まりの時を振り返る必要があります。１年生は入学式、２，３年生は始業式、その時どんな気持であったのか、きっと新しいことへ向かうポジティブなものであったと思います。今、当時の熱い思いは残っていますか。熱しやすく冷めやすいの言葉通りになっていませんか。他人と自分を比べて優越感や劣等感持つのではなく、まして未来の自分と比べて不安になることもしない、比べるべきは、過去の自分と今の自分です。思いを持ち続け、一歩を歩み続けているかです。
　こんな経験はありませんか。雨の日、カタツムリ(最近はあまり見なくなりました）が濡れた石垣を這っている、目を離した後にしばらくしてから見ると、もうこんなところまで移動していたという経験。昨夜見たカタツムリが今朝、こんなとことまで来ているという驚き。それをある人は、次のように表現されています。
　たゆまざる　歩みおそろし　かたつむり
　たとえ歩みは遅くても、長い年月をかければ、それだけ遠くへ辿り着くことができるということです。一つのことを長く続けるということです。人と比べることなく、他人が一年でできることを、自分は二年かけででもやるという覚悟のことです。夏休みの４２日間、何かをやり続け、やり通してみよう。きっとその経験と達成感は将来、遠くへ辿り着く確かな一歩になると思います。
　終業式でこんな話を生徒にしました。ウサギと亀の話もしました。

　「ウサギの一飛びに　亀の一歩は勝るはずもなし。けれど小さな一歩でも　続けることで遠くへ往ける」