1校時に防災教育が行われました。1年生は体育館で1・17の震災ドキュメント映像を観た後に教室へ戻りシェイクアウト訓練を実施しました。他学年は教室での「震災から学ぶ」について学習し、9:30より1分間のシェイクアウト訓練を行いました。放送時には、どの生徒も真剣に指示に従い、机の下で身の安全を確保することができていました。揺れの擬音が流れる60秒間はとても長く感じられるものでした。
数万年前の人類誕生の頃、ホモサピエンスの時代にあっては日々生きていくことが、明日まで生き延びることが最優先課題であり、そのための生活手段、行動をとっていたのですが、現代の人々は、安心、安全、便利、快適といった生活の中、そうであることが当然、当たり前の日々を送っています。危険、危機、リスクといったものを考えなくても生活でき、いざそれらに対面したときには「想定外」といった言葉で自分の意図するものではないといった処理をしてしてしまいます。とすれば、人類の生きる力、生き延びる力といったものは科学技術の進歩とともに衰えてきた歴史の上に今があるのかもしれません。
遠い昔の人類が体験することでしか学べなかった事柄を現代は、多種多様なメディアから知ることはできます。しかし、それらは脳内の単なる情報と呼べるレベルのもので、身体的能力をもって外部に顕れるものではないのだとしたら、今回のシェイクアウト訓練のように何度も体験することによって心身に刷り込む必要があるのだと思いました。
「体験に勝る 教育はなし」