国語科学習のねらいのひとつに「想像的に読むことができる」というのがあります。
「場面の様子について想像を広げる」とは、作品の中の情景描写を話の順序をとらえ、叙述をもとに情景を想像したり、生活経験・体験をもとに想像したりして、文章や文、言葉からその世界を楽しむことです。
これからの国語科の授業は、登場人物の心情や行動を「具体的に」想像しながら読解できる児童の育成が求められています。そんなことを意識できるような興味深い授業場面を1年2組「たぬきの糸車」で見ることができました。
ある月のきれいなばんのこと、おかみさんは、糸車をまわして、糸をつむいでいました。
キーカラカラ キーカラカラ キークルクル キークルクル
ふと気がつくと、やぶれしょうじのあなから、二つのくりくりした目玉が、こちらをのぞいていました。糸車がキークルクルと回るにつれて、二つの目玉も、くるりくるりと回りました。
文章や文、言葉からの想像を補う、具体物である「やぶれしょうじ」、おかみさんが糸車を回したり、目玉をくるりくるりと回したりする動作化を通して、子どもたちは楽しみながら想像を広げていけたのではないでしょうか。